ふるさと納税なぜ急増? 控除額倍増、返礼品も人気

ふるさと納税が急増していると聞いたわ。わずかな自己負担で地方の特産品がもらえるなら、わたしもやってみようかと思うけど、批判もあるようね。
ふるさと納税をテーマに、土居さおりさん(42)と塩見恵美さん(54)が谷隆徳編集委員の話を聞いた。
ふるさと納税が急増しているそうですね。
「ふるさと納税は全国どこの地方自治体でも好きなところに寄付することで、住民税などの税金の控除を受けられる制度で、2008年度から始まりました。当初は年間100億~150億円で推移していましたが、14年度に388億円まで増え、15年度は1653億円と前年度の4.3倍に急増しました。件数も726万件で3.8倍です。15年度に全国で最も多くの金額を集めたのは宮崎県都城市の42億円でした」
なぜそんなに増えたのですか。

「理由は主に3つあります。まず第1に、自治体側が多彩な返礼品をそろえたことです。高級和牛の肉や魚介類、コメや果物など地元の特産品に加えて、家電製品や温泉の利用券、空き家や墓の掃除サービスまで様々です」
「第2に、『ふるさとチョイス』のようなインターネットのサイトで、民間企業がふるさと納税を仲介するビジネスが登場したことがあります。どんな返礼品がもらえるのか、簡単に調べて自治体間の比較ができ、支払いもクレジットカードが使えるなど便利になりました。自治体にとっても宣伝や事務手続きの手間を減らせます」