すぐに読まれるメール術 センス問われる件名と文面
表現の幅広げて
ビジネスメールは正確に用件が伝わるのが一番の目的だが、ビジネスパーソンとしては、一歩進んで相手に評価されるメール文を書きたいところ。内容が同じでも文面は人それぞれ、書いた人のセンスがあらわれるだけに気を抜けない。
「表現がワンパターンだとそっけなく事務的な印象になりがち」。こう語るのはビジネスコミュニケーション講師の大嶋利佳さんだ。お礼なら「ありがとうございました」、意見するなら「と思います」の繰り返しでは稚拙な印象にもなる。「『と思います』のほか『考えます』『存じます』なども交えれば子供っぽさも和らぐ。意識して言葉や表現の幅を広げるように」
おかしな表現や敬語のミスはもちろん避けたい。「『ご覧になられる』などの二重敬語のほか目につくのが『~いただく』の連発と、『拝読いたしました』の後に『やっぱり○○じゃないかと思います』と続けるような文語口語の混在」と大嶋さん。つい使ってしまいそうだが注意したい。
(ライター 村樫 裕理子)
[日本経済新聞夕刊2017年5月8日付]