「サッポロ黒」九州で57%増 理系営業の口説き術
サッポロビール 藤波佑輔さん

会長のお墨付きを得て店舗への訪問を増やした。狙いは「エンド」と呼ぶ陳列棚の端だ。棚に向かって右端は店に入ってきた客から見ると手前になり、店頭販促(POP)などを付ければ目に入りやすい。
商談のない日は店に直行して売り場づくりを助ける。開店や改装などには九州以外にも出張して立ち会い、店長らの信頼を得て売り場づくりに関われる関係を作る。「小売店の棚は消費者と商品の最大の接点。そこで目に触れて本当のブランドになる」と語る。
ダイレックスで指名買いをする消費者が増えたことが波及し、九州の他の小売りチェーンからも売りたいとの要望が来るようになり、取り扱う店が増えた。「棚を広告に使わせてもらう」戦略が実を結んでいる。
(朝田賢治)
ふじなみ・ゆうすけ
2007年金沢大理卒。09年サッポロビールに入社し、九州本部配属。マーケティング部を経て、09年秋から流通第1営業部でスーパーやディスカウントストアへの営業を担当。14年春からダイレックスを担当。16年と17年に社員表彰を受ける。三重県出身。
2007年金沢大理卒。09年サッポロビールに入社し、九州本部配属。マーケティング部を経て、09年秋から流通第1営業部でスーパーやディスカウントストアへの営業を担当。14年春からダイレックスを担当。16年と17年に社員表彰を受ける。三重県出身。
[日経産業新聞2017年5月31日付]