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このように、フリーアドレス職場は従来以上にマナーや気配りが欠かせない。

毎朝会議を開催

フリーアドレスにすると社内のコミュニケーションが活性化するとよく言われるが、必ずしもそうではない。「むしろ、意識的にコミュニケーションを取る工夫が大切」と、イトーキのデザイン設計室長、中野健司さんは指摘する。そのために、毎朝、数分間のグループ会議を開いたり、定期的にグループランチをしたりする会社も多い。

自らコミュニケーションを取りに行く意識は、新入社員や若手社員にとって特に重要だ。固定席の職場では、若手は先輩やベテラン社員の隣の席で日常的にアドバイスを受けたり、自然と技を盗んだりできたが、フリーアドレスではそれがしにくくなっている。

ヤフーで働く新卒2年目の中瀬雄貴さんは、「最初のころは、仕事を早く覚えようと意識して先輩の近くに座った」と話す。CBREの金子さんは「若手を指導する立場の社員も、例えば教育日を決めて、その日は1日、隣に座るなどするとよい」とアドバイスする。

(ライター 猪瀬聖)

[日本経済新聞夕刊2017年7月31日付]

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