変わりたい組織と、成長したいビジネスパーソンをガイドする

 若いころは歴史から生物学、宇宙論まで、興味がある本を手当たり次第に読んでいた。

自分でも好きな分野が雑多だなあと思ったのですが、高校生の時に、要するに人間の社会がなぜこうなっているのかを自分は知りたいのだなと気づきました。だからまず歴史。さらに遡ると人類の進化、そして宇宙と。無秩序のなかから、いかにして秩序が生まれてくるのかに関心があったともいえます。米国のビジネススクールで学んだ経営論にも通じるものがあります。

リチャード・ドーキンスの『利己的な遺伝子』は従来の学説に真っ向から異を唱えて、個体が利他的に振る舞うことがある理由を、遺伝子レベルまで遡って説明しています。親子間や夫婦間の対立など、事例も豊富です。

中学校を卒業するころに読んで衝撃を受けました。我々の体が利己的な遺伝子で組み立てられているならば、よほど工夫しないとホッブズがいう「万人の万人に対する闘争」になる。心してかからなければ、と思いました。

いい社会をつくるためには秩序、ルールが必要だけれど、行政はどこまで手を出すべきなのか。どこは踏み込んではいけないのか。今、私が抱える現実的な課題でもあります。

キッシンジャーの『外交』は私にとっては歴史書です。1章読むごとに彼の洞察力の鋭さに感銘しました。

 読書は根本的な喜びだ。

今は難しいですが、昔は毎日、深夜1時半まで本を読むと決めていました。自宅では書斎、ベッド、お風呂とあらゆるところに本があります。興味がわいたものを週に3冊買って、2冊を読むという感じですかね。1年間で100冊程度になります。

つまらない話ですが、社会人になって本を購入するときに、いちいち値段を気にしなくて済むようになったことはうれしかったですね。

(聞き手は編集委員 谷隆徳)
[日本経済新聞朝刊2019年2月16日付]

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