「超おちこぼれ」が身につけたハングリー精神のわけ
健康コーポレーション社長 瀬戸健氏(上)

>>(下)経営も「結果にコミット」 派手な広告もソロバンずく
子供のころは"超おちこぼれ"でした。今でも覚えているのは高校生の時、担任の先生が「世の中、バカな奴が成功するんだ」と言ったら、みんなが「瀬戸や!」って笑ったんですね。普通なら腹が立つ話かもしれないんですけれど、僕は全然、嫌じゃなかったんです。バカも一つの個性だ、くらいに思っていました。
パン店の末っ子に生まれる
僕は1978年、福岡県北九州市に生まれました。3人きょうだいの末っ子で、実家はパン店を営んでいます。と言っても、ガラスケースにパンが並んでいて、パートのおばちゃんが1人いるような小さな店。軒先にはインベーダーゲームのようなゲーム機が1台、ぽつんと置いてありました。

健康コーポレーション社長の瀬戸健氏
商売人の息子だから、お小遣いはなし。欲しい物があれば家の手伝いをして自分で稼ぐしかありません。子どもの頃からよく、店のパンを50円で仕入れ、近くのホテルに営業したりしていました。仕入れと言っても、売れた分だけを支払います。残った利益が僕のお小遣いになりました。
貯めたお小遣いで当たりが出るおもちゃを買います。ひとしきり遊ぶと飽きますよね。やってみると、だいたい100回に1回くらい当たりが出るな、というのもわかります。それを元に1回100円の設定にして店先に置きました。そうすると1日10人くらいがそれで遊んでくれるから、1日あたり1000円くらいの売り上げにはなる。