聞き取りづらい「リアル会話」新TOEICを攻略できますか
英語の達人、ヒロ前田氏に聞く「傾向と対策」
■録音が変わった! 言いよどんだり、省略したりリアルな会話に
――それでは大きな影響はないのでしょうか。
「いいえ、そうでもないんです。重要な変更点は別にあります。リスニングの録音が変わったのです。仮に2人で会話している場合だと、これまでは1人がきちんと話した後、別の1人がかっちり答えるという会話形式でした。それが、言いよどんだり、省略したりするよりリアルな会話になったんです。実社会のリアルな英会話に慣れていないと、『聞き取りづらい』と戸惑う受験者もいたでしょうね」

「難易度の上がり下がりが話題になりがちですが、難しくなった問題がある一方で、簡単になったものもあるため、結果的に難易度全体は変わっていない。よりリアルな英会話を取り入れ、本来の試験の前提である『日本人ビジネスパーソンが海外で体験すること』に着目した改訂という意味合いが強いのです」
――帰国子女など、米欧での滞在歴ある人が有利ですね。日本人の得意な受験勉強のようなやり方では通じないわけですか。
「そうでもないですが、リアルな経験の差が顕著になる試験になったからこそ、本来の英語学習に立ち戻った映画や外国人とのコミュニケーションは有効となるわけです。普段から実践的な英語に慣れておくほうがいいでしょうね」