「ハワイに住むなら経営者になるしかない」
本田直之・レバレッジコンサルティング代表に聞く(上)
ロジカルに考えロジカルに説明する能力は経営者にとっては欠かせない資質で、後に取締役としてベンチャー企業の経営にかかわるようになった時も、非常に役立ちました。また、著書が読者の方から読みやすいと言ってもらえるのも、このトレーニングのおかげです。
在学中、広がり始めたばかりのインターネットビジネスに興味を持ち、独自に勉強した。
当時はちょうど商用ブラウザーの草分け、ネットスケープが出回り始めたころ。インターネットを様々なビジネスに活用できたら面白いのではないかと思いましたが、サンダーバードにはまだインターネットビジネスについて教える授業がなく、授業を利用しながら自分で勝手に勉強を始めました。
例えば、マーケティングの授業だったら、課題のプロジェクトのテーマを「インターネットビジネスのマーケティング」にして、自分でリサーチするといった感じです。他の授業でも、意識してインターネットビジネスをプロジェクトのテーマに選んで、やっていました。
インターネットを勉強しようと思ったのは、もう一つ理由があります。お金のためです。新卒の社会人が3年間ためたぐらいでは、ビジネススクールの学費や海外での生活費を払うには全然足りません。そこで、学生時代から経営を手伝っていたバックスグループを含めた日本のベンチャー企業3社に、米国のインターネットビジネスに関する最新情報を定期的に送ったり、新たなビジネスの提案をしたりして、報酬をもらっていました。
とにかく、1日の食費にかけられるお金が200~300円というほど困窮していたので、少しでも稼げればいいと思ってやったのですが、結果的に、私自身もインターネットビジネスに詳しくなりました。
インタビュー/構成 猪瀬聖(ライター)