コンビニの支払いでバレてしまう「人としての器量」
「日没が近づくと作業が終わるでしょ? この時期だと4時すぎです。朝が早いみなさんの帰宅時間で、中にはビールを買ってくださる方もいる。そういう時も<こんな時間から飲んじゃって、ごめんね~>なんて笑顔で話しかけてくれる。<とんでもないです、お疲れさまでした! ありがとうございます!>とお声をかけると、<ありがとさん~>と帰っていく。時間に追われる我々にとってホッとできる瞬間ですね」
私「作業員の方の声かけは、ナンパ目的なんじゃないんですか?」
経営者はきっぱり否定した。
経営者「レジ係が女性であろうと男性であろうと私であろうと関係なく、ごく自然にあったかく一言、言葉かけしてくれます」
私「現場の安全確認で、声を掛け合う習慣があるから?」
経営者「うーん、いい汗かいてるからかもしれませんが……」
原因はいまだ明らかになっていないようだが「いいお客さんナンバーワン」が「ガテン系」であることに間違いはない!と彼は力説する。
「悪い人」の代表は、ダークスーツ系の中堅サラリーマン
私「じゃあ、悪い人は?」
経営者「決めつけるわけじゃないですが、大ざっぱに言うとですよ。おおむね、ネクタイを締めた、ダークスーツ系の中堅サラリーマン、ですねえ。例外は、いっぱいあります、ありますよ。でもね、苦手だなあと感じる人の大半が、ネクタイでダークスーツの中堅サラリーマンだとは言えます」
私「例えば?」
経営者「声を全く出さない。イヤホン、ヘッドホンも多いですね。いらっしゃいませ、とかありがとうございますとかお声がけすると、視線を下から上にスッと動かすだけ。それだけならいいんですがね」
私「何か不都合が?」
経営者「例えば最近は電子マネーで支払う方がいるでしょう? あれ厳密に言うと、スイカなんかの交通系とワオンみたいな流通系だと決済が違うんです。<スイカですか?>とか尋ねても無視。分厚い財布を、ドカンと、レジの読み取り版に無言で押し付ける。たまにうまく作動しないこともあるんです。その時<チェッ>と、舌打ちするんです。これが続くと我々でもめげますねえ」