変わりたい組織と、成長したいビジネスパーソンをガイドする

会員登録をすると、編集者が厳選した記事やセミナー案内などをメルマガでお届けしますNIKKEIリスキリング会員登録最新情報をチェック

「めげたことはない」という玉塚氏

「めげたことはない」という玉塚氏

まるで大河ドラマの主人公のような波瀾(はらん)万丈のキャリア人生だが、最初は「何も分からず、大変だった」という。27歳で赴任したシンガポールでは、英語もできず、貸借対照表もわからないのに子会社3社の役員になってしまう。「結局大赤字を出して、本社からめちゃくちゃどなられた」という。

社長も務めたファーストリテイリングでは、英国ユニクロの大量店舗閉鎖と、人員カットも決断する。「英国人のスタッフが、僕を今にも殴ろうとしていた。テムズ川を眺めて、飛びこもうとは思わないが、自分はなんて能力がないんだろうと」と自省。成長戦略をいまひとつ描けず退任した。ローソンでも業績は堅調だったが、王者セブン―イレブン・ジャパンの牙城は崩せなかった。

「めげたことない」ラグビーで培った強さ

しかし、玉塚氏は「『つらい』というメンタルにいかない」と終始明るく語る。その自信の根底には、ラグビーで培った「勝者のメンタル」が強くある。「当時の慶応ラグビー部は、僕みたいに下(慶応の付属中高)から上がったか、大学受験で入部した松永(敏宏氏。元ラグビー日本代表)ばかりで、(高校時代からの)有名選手はいなかった。文字通り、死ぬほど練習した。そうしたら、早稲田や明治にも勝てた」

ラグビーからくる考え方は、自身の組織論にもそこかしこにあらわれる。「強いチームになるには、与えられたミッションを150パーセントの力でやりきる強い個が必要だ。その前提には、(会社ならば)健全な企業文化と経営理念があることだ」という。

玉塚氏は、日本企業には「経営人材が不足している」と指摘する。同氏が考える、リーダーの条件とは何か。「新しい技術、変化の激しい市場を敏感にウオッチできる感度。そして現場も経営と同じくその感度を持てる組織を率いること」という。自身もアンテナを広げる時間を意識的に増やしている。1月に実施されたダボス会議(世界経済フォーラム)にも参加し、情報交換した。

新着記事

Follow Us
日経転職版日経ビジネススクールOFFICE PASSexcedoNIKKEI SEEKS日経TEST

会員登録をすると、編集者が厳選した記事やセミナー案内などをメルマガでお届けしますNIKKEIリスキリング会員登録最新情報をチェック