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しかし、玉塚氏は「新しい技術を知っても、マネタイズし使いこなせる、経営人材が足りていない」と強調する。

昨年ごろから、「プロ経営者」が古巣企業へ戻る「出戻り入社」がちらほら出てきている。玉塚氏の盟友だった沢田氏も古巣の伊藤忠の打診を受け、傘下のファミリーマート社長についた。17年3月には日本マイクロソフトの会長だった樋口泰行氏が新卒で入社したパナソニックに専務として戻った。

ファストリには戻らない

玉塚氏は、「どんどんやればいい。経営人材の新陳代謝が必要だ」と、この動きを歓迎する。一方で、ファーストリテイリングへの復帰をたずねると、「はっきりいっておきますが、ない」と否定的だ。沢田氏のファミリーマート社長就任には、「何もコンビニ(業界)にこなくてもいいのに」と苦笑いだ。

65歳の定年も、非常に違和感があるという。「75歳なんてまだまだ元気。ちゃんと働いて税金を払わないと国はもたない」という玉塚氏は54歳。ラグビーで鍛えた強じんな肉体は今も変わらず、毎朝5時30分に起き、出張などがなければ平日、6時30分にジムに出かけ、1時間汗を流してから出勤する。

「(新たに)飛びこんでみたら、やはり大変だ。それでも、向き合い、壁を乗り越えたら次の成長につながる」と語った玉塚氏。すでに3月時点で次のキャリアをにらんでいたようだ。慶大ラグビー部ではフランカーとしてレギュラーを務めた。攻めるときも守るときも、味方のピンチにかけつけフィールドを自在に駆ける「フランカー」精神は、経営者としても健在だ。

元同僚でリヴァンプ社長の湯浅智之氏は「玉塚さんは太陽のように明るい男。愛されキャラで、交友関係が広い」という。様々な業種のオーナー経営者からもかわいがられているという玉塚氏。次はどこのフィールドを走るのだろうか。

(松本千恵)

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