NASA体験が刺激 甲陽学院の落ちこぼれ、全国1位に
岡田光信・アストロスケールCEOが語る(上)

アストロスケールが開発している人工衛星
もう一つ感激したのが、当時NASAで訓練を受けていた毛利衛宇宙飛行士との出会いです。質問に何でも気さくに答えてくださり、「岡田光信君、宇宙は君達の活躍するところ」という手書きのメッセージまでいただき、とても感動しました。
全国模擬試験で1番になった。
帰国してからの私は、それまでの自分が信じられないほど夢中で勉強しました。テニスは1週間に1日に減らし、平日は午後4時半ごろに家に着くと、そこから10時間ぐらい勉強。寝るのはいつも午前3時で、その4時間後には起きて学校に行くという生活になりました。死ぬほど勉強して日本で1番にならないとNASAのエンジニアには勝てない。別にNASAのエンジニアになろうとは思いませんでしたが、私の頭の中では彼らがライバルでした。それくらいNASAのエンジニアの格好いい姿が脳裏に焼き付いていたのです。
中高一貫の甲陽学院は、科目によって高1から高2前半ぐらいまでで、高3までの授業をほぼ終え、あとはひたすら受験勉強です。私は高2の時にはあらかた受験勉強も終えていたので、高2の秋に、腕試しに高校3年生が受ける模擬試験を受けたら、全国で22位になりました。高3の最初の模擬試験では、全国1位をとりました。
(ライター 猪瀬聖)
「リーダーの母校」記事一覧