英語も職業体験も NZ「有給プチ留学」のすすめ
ジーナ アンド パートナーズ社長のジーナ・ウィットルさん
18歳の頃、文部省推薦留学生に選ばれ、福岡県の九州女子大学に留学。学生時代に留学支援サービスを起業した。現在は福岡市内とニュージーランドにオフィスを持つ。ニュージーランド政府公認移民アドバイザーでもある。
海外有給インターン 100万円ためた人も

ニュージーランドは「羊の島」
「日本人の英語圏への留学ニーズは高いが、欧米では数百万円単位でおカネがかかる。ニュージーランドへのワーキングホリデーでは、ただの遊学のように見なされる。ではどうしようか」。ウイットルさんが目をつけ、力を入れたのは「海外有給インターンシップ」というプログラムだ。ニュージーランドの複数の高級ホテルやリゾートなど観光関連の業者と提携し、有給のインターンシップ制度を確立した。「五つ星や三つ星のホテルで働けば、英語力は高まり、サービス全体も学べる」という。
自然に恵まれたニュージーランド。人よりも羊の数の方が多いともいわれる。南島のリゾート都市クイーンズタウンの高級リゾートでは30余りの国の男女が働いている。多様性のある環境で、様々な人や文化と触れ合える。
ジーナ&パートナーズが希望者と面談し、優良なホテルなど仕事先とマッチング、ホームステイ先などの滞在先も確保するという。この際の仲介料は、申込料を除いて48万円。「信頼性の高いホテルなどの企業でインターンとして働くことができれば、現地での生活費も確保できるし、帰国後の就職活動にも大きな強みになります」とウイットルさんは強調する。ちなみに同国の最低賃金は現在、1時間あたり1300~1400円程度。祝日勤務の時給は1.5倍になるという。
「1年働いて、英語を習得し、100万円ぐらいためた人もいます」とウイットルさんは話す。有給の海外インターンで現在は年間約80人を日本からニュージーランドへ送り出している。語学留学やファームステイなども含めると年200人近くが同社のサービスを活用しているという。
ニュージーランドはプライベート充実
ウイットルさんは生活の中心を日本からニュージーランドへシフトしているという。これまでは1年のうち日本に9カ月、ニュージーランドに3カ月の割合で滞在していたが、これを逆転したという。「スマートフォンがあれば、クラウドを活用してどこからでもビジネスはできますから。日本では仕事中心でしたが、今後はプライベートも大事にした働き方を考えようと」と笑う。