ing か to かで意味は大違い forgetは目的語に注意
デイビッド・セイン「間違えやすい英語」(17)forget
Hiroshi: Oh, sorry. I forgot to call you.
Nancy: That's okay. Just let me know about the next one.
Hiroshi: Okay, sure.
ナンシー:なぜ打ち合わせに声をかけてくれなかったの?
ヒロシ:あ、すみません。電話することをすっかり忘れてしまいました。
ナンシー:もういいわ。次の打ち合わせにについては知らせてね。
ヒロシ:はい、もちろんです。
forget …ing が「~したことを忘れる」に対して、forget to… は「~することを忘れる」になります。同じ「~こと」でも…ing 「動名詞」は「過去」のことを話すときに使い、to … 「不定詞(名詞的用法)」は「未来」について話すときに使います。例えば、ビジネスの現場で初めて会った人に対して「お会いできて嬉しいです」と言うのであれば「お会いしてこれから続いていく」の意味合いがあるので、It's nice to meet you. となります。そしてひとときを過ごして「今日はお会いできて本当によかった」と言うのであれば、もう会ったという過去のことなので、It's nice meeting you. となります。
このように、後ろに来る語が不定詞か動名詞で意味が変わってしまう動詞があります。
・I regret to say we have to fire her. 彼女を解雇しなければならないことを残念に思います。
・I regret firing her. 彼女を解雇したことを後悔しています。
・I stopped to check my messages. メール確認のために立ち止まりました。
・I stopped checking my messages. メール確認を止めました。
■この際おさえておきたい forget の使い方
・A: I'm sorry I lost your book. ごめんなさい、あなたの本を失くしてしまって。
B: Forget it. いいよ、そんなこと。
*Forget it.: そんなことは忘れろよ。心配するなよ。すなわち「かまいません」の意味になります。またつまらないことで言い争ったり、結論がでないことを堂々巡りするような場合にも Forget it. 「もういいわよ、やめましょう」のように使うことができます。
・Let's forget about dealing with this problem for now. It's not so serious. この問題を扱うのは現時点ではこだわらないようにしましょう。それほど深刻なことではありません。
* forget … for now: 今は~を忘れる、すなわち「現時点では~にこだわらない、後回しにする」