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わが家では、姉も、中学受験で神戸の中学校に合格し、中学から親元を離れて、寮暮らしをしていました。「子供は早く独立させたほうがいい」という母親の意向が強く働いていたようです。

ところが、入学早々、ホームシックにかかった。

「寮での勉強時間は見回りの先生の目を盗んでゲームをしたりしていた」と振り返る

「寮での勉強時間は見回りの先生の目を盗んでゲームをしたりしていた」と振り返る

大きかったのはやはり環境がガラッと変わったことです。寮では毎晩、勉強時間がありました。夕食後、午後7時くらいから寮内の学習室に全員集まり、休憩をはさんで11時前くらいまで、宿題や予習をやっていました。机は前と左右をついたてで区切られていて、おしゃべりもできない。テレビの視聴が許されるのは、週末の昼間だけ。こんなふうに勉強させられるのは、人生で初めての経験でした。

それまでは勉強といえば、小学生のころに塾で先生と楽しみながらしたという思い出しかありません。一人で勉強したという記憶もほとんどない。ですから、付設の寮で毎晩、誰とも言葉を交わさず、一人で黙々と勉強というのは精神的に苦しかった。

家族と離れた寂しさもありました。珍しいかもしれませんが、私には反抗期というのがほとんどなく、両親とはいつも仲が良かった。ですから、付設に入ってからも、遠くにいて会えない両親のことをずっと気に掛けていました。

幸か不幸か、付設と実家の距離は帰ろうと思えば帰れない距離ではない。そこで、中1の時は週末になると電車に乗って実家に戻り、週末を実家で過ごしていました。これが例えば、九州と東京くらい離れていたら最初から諦めていたかもしれません。

親は毎週末、実家に帰ってくる私を見て、とくに叱咤激励するわけでもなく、歓迎するわけでもなく、ごく自然に接していました。

学校の成績は平均以下だった。

毎日、3時間以上も勉強をしていた割には、学校の成績は高校卒業までずっとよくありませんでした。順位はいつもだいたい真ん中からちょっと下。好きな数学だけはまずまずの成績でしたが、教科の好き嫌いが激しかったのが原因だと思います。

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