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難しいことほど、失敗しても恥ずかしくない

「仕事の意思決定とがんの治療に関する意思決定は似ている」と武田さんは言う。乳がんの治療法を選択する際にも「自分の命に関するリスクと、やりたいことをマトリックス(分類図表)にかけ、最終的には自分で判断しましたから」。

人生には避けられないリスクもある。そんな場合でも、どのリスクを選択するかを決めるのは自分自身だ。すべての人にとってベストながんの治療法が存在しないように、誰でも成功できる万能のキャリアは存在しない。キャリアを形づくっていくのは、あくまで自分自身の選択だ。「どんな環境でも進む道を自分で選び、いったん決めたら、絶対に後悔しないと決めて生きてきました」と武田さんは語る。

「難しいことに取り組んだほうが、失敗しても恥ずかしくない」と笑顔で語る武田さん

「難しいことに取り組んだほうが、失敗しても恥ずかしくない」と笑顔で語る武田さん

カルビーでは「全員活躍の組織を目指す」という。人事総務本部長として「全員に打順が回ってきて、全員がスポットライトを浴びることのできるステージづくり」に取り組む。工場や支社などの現場を回りながら、「誰も置いていかないための施策」を今、温めているところだ。

「全員活躍は理想ですが、なかなか難しいのでは」と尋ねると、武田さんは「『難しい』という言葉は人を思考停止させるので禁句です」と笑顔で言った。「難しいことに取り組んだほうが終わった後で楽しいし、失敗しても恥ずかしくない。難しいからやるんですよ」

(ライター 曲沼美恵)

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