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人間至上主義と並ぶ本書のキーワードは、アルゴリズムだ。「計算をし、問題を解決し、決定に至るために利用できる、一連のステップ」のことだが、これは動物や人間が行動を起こす方法でもあり、それはAIでも同じだ。この考えで技術を推し進めていけば、グーグルのアルファ碁が人間の世界チャンピオンを破ったように意識を伴わない知能=アルゴリズムが多くのシステムを支配する可能性は高い。そのとき人間は? そしてアルゴリズムは人間をどう扱うことになるのか。著者は、人間至上主義に取って代わるのは「データ至上主義」という見方を示し、そうならない可能性を、本書で示した未来図を出発点になお考え続けていくことに希望を見いだそうとしている。

短時間で読みこなすのは難しい本だが、未来へのヒントが詰まっていることは確かだ。前著の評判に発売に先立つプロモーションも加わって、「入荷したのは6日。発売3日間の売り上げで先週のトップになった」と、店長の三浦健さんも驚く初速になった。同店では前著も何度もベストセラートップになっており、新著への期待は高まる。

上位に話題のアマゾン本や転職本

それでは、先週のベストセラーを見ておこう。

(1)ホモ・デウス――テクノロジーとサピエンスの未来 上ユヴァル・ノア・ハラリ著(河出書房新社)
(2)amazon 世界最先端の戦略がわかる成毛真著(ダイヤモンド社)
(3)このまま今の会社にいていいのか?と一度でも思ったら読む転職の思考法 北野唯我著(ダイヤモンド社)
(4)気持ちを「言葉にできる」魔法のノート梅田悟司著(日本経済新聞出版社)
(5)コンテンツのつくり方高瀬敦也著(クロスメディア・パブリッシング)

(リブロ汐留シオサイト店、2018年9月2~8日)

1位が今回紹介した本の上巻。表にはないが、下巻も10位に食い込んでいる。2位以下には、冒頭に書いたようにここ2~3カ月の話題の本が並んだ。2位は前回紹介したアマゾン本、3位は7月に同店を訪れたときに紹介した転職本、5位は8月に紹介したコンテンツ論で、それぞれ息長く売れている。4位はロングセラー『「言葉にできる」は武器になる。』をベースにしたワークブックで、企画系の本がよく出る汐留らしい売れ筋だ。

(水柿武志)

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