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それは「質問」というごく当たり前の手法です。

仕事をする以上は、必ず誰かと関わる場面があります。その時、できる限り質問を対話に組み入れるようにします。

たとえば上司から仕事の指示をされたときには「指示内容はわかりました。細かい点でいくつか質問してもいいですか?」とつなげて、些末なことでも良いので質問をしましょう。できれば仕事の目的とか絶対的な期日、参考にできるような事例などが良いはずです。そうして上司から助言を引き出すことができるのですが、もう一つの効果があります。

それは質問をすることで、対話の相手側が話す時間が増えることです。人は自分の話を聞いてくれた人を、自分の理解者だと感じる習性があります。

質問はあなたの同僚や後輩にもしなくてはいけません。自分自身が指示された時の逆に、後輩が質問してくるよりも先に、こちらが質問をしてゆくのです。「今度課長に指示された仕事だけれど、具体的に何から始めれば良いと思う?」「作業が止まってしまうリスクがあるとしたら、どんなものがあるだろう?」というように、作業の流れをイメージできるような質問が良いでしょう。そうすればあなたとする仕事はとてもやりやすい、という評判がたつことになります。なぜなら、仕事を始める前にちゃんと仕事の流れが理解しやすくなるからです。

質問はとても単純な手法ですが、様々なマネジメントの場面で活用することができます。PDCAサイクルを回す際にも、部下育成の際にも、しっかりと適切な質問ができるかどうかで成果は変わってくるのです。

仮にあなたがまだ新卒だったとしても、まずは質問を丁寧にできるようになりましょう。そうして返ってきた答えにしっかり耳を傾けるようにすれば良いのです。

平康慶浩
 セレクションアンドバリエーション代表取締役、人事コンサルタント。1969年大阪生まれ。早稲田大学大学院ファイナンス研究科MBA取得。アクセンチュア、日本総合研究所をへて、2012年から現職。大企業から中小企業まで130社以上の人事評価制度改革に携わる。高度人材養成機構理事リーダーシップ開発センター長。

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