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だからこそ、意見を示すためには、そういう場に出る資格を持つ必要があるのです。そう考えてみれば、出世することは自分が意見を示せる場を増やすことになる、ということだとも言えます。

「誰が」が重要度を増す時代

さらに考えてみれば「良い意見」というもののハードルもずいぶんと下がっています。事業戦略やリーダーシップなどについてでも、なにがしかの意見を示す人が増えていて、それらがかなり良い点をついていることも多くなっているのです。

その理由には、知識の入手しやすさが格段に高まったこともあるでしょう。含蓄のあるビジネス書はもちろん、世界中の先進的な様々な論文も、WEBから容易に入手できるようになりました。学識者や成功した人たちの言動は動画で見ることができ、SNSなどを通じて直接やりとりできる可能性すらあります。

仮に自分なりの意見がなくても、少し検索してみれば誰かの意見がすぐに手に入ります。それに少し味付けすれば、自分なりの意見の完成です。そもそも学ぶことは真似から入るのですから、他人の意見の引用することもそれほど悪いことではありません。

では、適切な場所で適切な相手に示された良い意見、であれば良いのでしょうか。

いえ、そうではありません。

多くのモノは普遍的になればコモディティ化してゆきます。知識も例外ではないのです。だからこそ、知識を踏まえた意見には、付加価値が必要になります。

付加価値の典型は「誰が」その意見を示したのか、ということです。

今後さらに知識が手に入りやすくなるようなら、「誰が」という付加価値だけが差別化要因になってゆくでしょう。

「誰が」とは経験と実績によって構成される

もしあなたなら「誰」の意見なら聞こうと思うでしょう?

たとえばあなたが会社の取締役の一人だとして、新しく示した事業計画についての対案を示してくる相手として、であれば誰がふさわしいでしょう。

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