年収1000万円稼ぐ人たちの転職 何が大きく違うのか
ミドル世代専門転職コンサルタント 黒田真行
●将来に備えてスキルを磨きたいが、会社での役割を優先すると、なかなか勉強の時間を確保するのが難しい(51歳男性・年収850万円)
●忙しいうちに鍛えておかなければいつまでたっても環境に甘えてしまう。土日は趣味の釣りを休んで、以前からやりたかったコーディング(コンピューターでプログラムを書くこと)の勉強に挑戦しています(53歳男性・年収1200万円)
●定年後に独立するために、税や法律に関する知識を学んでおく必要がある。仕事と家族との時間だけで精いっぱいで、そのための時間が取れていないことが不安(43歳男性・年収590万円)
ほとんどの方が将来に対して不透明感があり、不安を抱いていますが、それに対してどう備えるか、備えるための時間をどうやって作るのかといったところにも、一人ひとりの取り組み方や優先順位の考え方が反映します。

定年後を意識して語学を学び直す人も多い。写真はイメージ=PIXTA
重要なことはわかっていても、緊急度の高いことに邪魔されて動けないとあきらめるのか、重要なことを最優先において、残りの時間を緊急度の高いことに割くというスタイルをとるのか、まずは目の前の時間の使い方から違いが生まれ、広がっていくのかもしれません。
年収の高さだけが働くことの価値を示すものではありません。また、年収の金額が働く満足度を決定づけるものでもありません。しかし、できることなら、自分の市場価値を高め、世の中に必要とされる度合いを増やして、働くことに喜びを見いだしたいと考える方は多いはずです。
何よりもまず、自分自身の仕事と人生を豊かなものにするために。あなた自身の提供価値を高め、自分のキャリアを自律的にコントロールするための時間と環境を、ぜひ工夫を重ねて作りだしていただければと思います。
※「次世代リーダーの転職学」は金曜更新です。この連載は3人が交代で執筆します。
