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落合氏は日本の近代、特に20世紀後半を象徴している原風景は「ドラえもん」に行き着くと指摘する。空き地の原っぱに土管があって、子どもたちが集まって遊んでいる。世代が違っても都市育ちでも地方育ちでも誰もがその風景を懐かしく思い出せる。高度成長期に現れた日本の近代の完成形がそこに象徴されていると落合氏は言う。そこから均質な教育やマスメディアが後押しした均質な幸せや夢のイメージといった論点を浮かび上がらせる。そこを超克するにはどんな思考法が必要なのか、どこに目をつければいいのか。2人はそれぞれに五輪後のビジョンへの手がかりを示し合う。

「これから年末にかけては未来予測の本が出そろって売れていく時期。そこにうまくはまっていきそうな気がする」とビジネス書を担当する本店マネジャーの川原敏治さんは話す。「未来がわかる」を売り物にするのではなく「未来を構想する」ことを訴える本が、どれだけ売れていくか、興味深いところだ。

著者イベントの本などが上位に

それでは、先週のベスト5を見ていこう。

(1)心眼を開く北尾吉孝著(経済界)
(2)経営戦略原論琴坂将広著(東洋経済新報社)
(3)女性発の働き方改革で男性も変わる、企業も変わる小島明子著(経営書院)
(4)実践健康経営吉岡拓也ほか著(日本能率協会)
(5)会社は生き返る藤原敬三著(日刊工業新聞社)

(八重洲ブックセンター本店、2018年11月4~10日)

1位はSBIホールディングス社長のブログをまとめたシリーズの一冊。17年9月から18年8月に更新した分がまとまっている。2位は経営学者による経営戦略論。6月の刊行だが、先週、経済ニュースサイトで関連記事が公開されて反応が出たようだ。3位と4位は、実務的な内容の本で、周辺企業から法人需要があった。5位は中小企業再生の専門家による企業再生の手引書で、金曜日に開いた著者イベントで売り上げを伸ばした。今回紹介した本は15位だが、1階入り口正面の平台に並んで今週に入って上り調子だという。

(水柿武志)

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