職場がよどむ手続き優先上司 規則順守は「バカの壁」
タイプ6・自分の判断力に自信がない

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かかわると面倒くさい人はどこにでもいる。心理学者の榎本博明氏はその著書「かかわると面倒くさい人」(日経プレミアシリーズ)で、「何とかうまくかわす術を身につければ、心のエネルギーを吸い取られずにすむ」とアドバイスする。そのためにはまず「行動パターンやその背後で作動している心理メカニズムを知ることが必要だ」という。そこで、私たちの身の回りでよく見かける典型的な面倒くさい人10タイプを、同書から紹介する。
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手続きや規則に必要以上にこだわる人物がいる。どうでもいいような細かな規則を持ち出し、仕事にストップをかける。まったく融通が利かないのだ。
このタイプが上司だと、職場の活気が失われる。
「チャレンジしやすい体制づくりが必要だ」
などと口では言いながら、いざとなると、
「決められた手続きを踏まないと」
「前例がないから、それは無理だろう」
などと足を引っ張るようなことばかり言う。
でも、本人に仕事を邪魔しているといった自覚はなく、きちんと管理するのが自分の役目だと思っている。
「コンプライアンス」が大好き
コンプライアンスなどという言葉が導入されてから、このようなタイプは自分に存在意義を見出し、活き活きとしてしまった感がある。
「コンプライアンスを軽くみてはダメだ」
などと言って、まったく意味のない細かな規則にこだわって仕事を止めたりする。
出張届けをうっかり出し忘れており、当日の朝思い出して、慌てて書類を書いて提出し、事後決裁になるけどこれから取引先に寄って一緒に視察に行ってきますと言うと、
「出張の決裁はまだ下りてないでしょ」
と言って許可が出ない。