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アウトプットでも右脳が重要

内田氏は仕事の段階をインプット、検討・分析、アウトプットの3段階に分け、このインプットとアウトプットの段階で右脳思考が重要な役割を果たすと解説する。問題解決のための課題発見や、その前提となる情報収集、仮説構築などの局面で思いつきが重要な役割を果たすのは論を待たないだろう。検討や分析では左脳が重要になる。だがその先のアウトプットの段階になると、他人にプランの重要性を深く納得させたり、やる気を引き出したりと感情への洞察が欠かせない。

こうしたことを自らの経験や出会った経営者のエピソードを交え、語っていく。右脳一辺倒で仕事しろというわけではなく、右脳と左脳のキャッチボールで思考を鍛え、実行力を上げていこうというのが、著者おすすめの頭の使い方だ。ロジックに偏って袋小路に陥っている人には適切な示唆となるだろう。「今は少し下がってきたが、年末から年初の新刊の薄い時期にコンスタントに売り上げ上位に入る売れ行きだった」と本店マネジャーの川原敏治さんは話す。

話題の『FACTFULNESS』が2位に

それでは先週のベスト5を見ておこう。

(1)働かない働き方。河本真著(パブラボ)
(2)FACTFULNESSH・ロスリングほか著(日経BP社)
(3)メモの魔力前田裕二著(幻冬舎)
(4)世界のビジネスエリートが身につける 教養としてのワイン渡辺順子著(ダイヤモンド社)
(5)会計の世界史田中靖浩著(日本経済新聞出版社)

(八重洲ブックセンター本店、2019年1月13~19日)

1位は、働かない働き方を実践する著者がそれを可能にするビジネスモデルを伝授する本。著者イベントで売り上げを伸ばした。2位は、「10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣」との副題が付く。世界を正しく見るスキルが身につく本とされ、ビル・ゲイツ氏やオバマ前米大統領が激賞した世界的ベストセラーの日本語版だ。3位はライブ動画配信ビジネスを手がける著者が「メモは人生である」という生き方とスキルを語った本。4位と5位は「書店員おすすめ 年末年始に読むべきビジネス書9冊」の記事でも紹介したロングセラーだ。

(水柿武志)

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