転職市場は上半期が好機 ニーズ高まる4専門職は…
「増加」予測 (2)営業
景気の好調さを反映し、4月から5月のゴールデンウィーク明けにかけて求人数が増える見込み。また、リーマン・ショック期に新卒採用ができなかった企業が、将来の幹部候補として30代前半の社員を補強しようとする動きもあるという。
業界別に見ると、自動車部品・製造機械、医療機器メーカーで営業職求人が増える傾向にあるという。自動運転の実用化や、手術支援ロボットなどの技術進展に伴うものとみられる。ウェブ、広告、人材業界での求人ニーズも前年に引き続き高い状況だ。
dodaの大浦征也編集長は、景気が好調なIT(情報技術)・通信、ウェブ、サービスに関わる業界は「人事制度が柔軟な企業が相対的に多く、個人のスキル次第で年収アップも狙いやすい」と指摘する。30代前半・営業職の転職成功者の年収事例では、職位などによって約450万~800万円と幅があるのが実情だが、「年収アップにつなげたいなら、経験を生かして『成長分野』への異業種転職を試みるのがおすすめ」(大浦氏)だという。
「増加」予測 (3)人事
1月から3月にかけては例年、採用担当者の求人が増える。18年には、21年卒の新卒就職活動について、これまで経団連が定めてきたスケジュールが変更されるという報道があり、話題を集めた。これに伴い、将来的な採用業務の増加に備えようとする企業が、採用担当者の求人を増やしていくことも予想されるという。
給与計算や社会保険関係の手続きに携わる労務担当者のニーズも高い。好景気を背景に、従業員の増員に踏み切る企業が多いことが影響しているとみられる。
「増加」予測 (4)経理
多くの企業の決算期となる3月末を見据え、求人ニーズが増える。
背景には、繁忙期に備えた増員、前年に発生した欠員の補充の両方が含まれる。いずれにしても、企業としては人材をできる限り早く確保したいという思惑が働く傾向にある。選考はスピーディーに進むことが多いので、早めの情報収集が肝心だ。