「見た目」と違うと大失敗 自己紹介の笑いネタに注意
人材研修コンサルタント 中北朋宏氏

人材研修コンサルタント 中北朋宏氏
元お笑い芸人で、人材研修などのコンサルティングを手掛ける中北朋宏氏に、相手の心をつかむ「愛され対話術」を紹介してもらうシリーズ。今回のテーマは、自己紹介で笑いをとり、自分を印象づける秘訣です。
自分がどのような印象を出しているのかを認識する
コンサルタントという仕事柄、数社の営業担当者を集めて研修をすることがあります。グループ分けで初対面の方が同席になることもあり、堅苦しく重々しい空気が流れることが大半です。
そのような空気を打破するために研修冒頭ではアイスブレイクの一環として、グループ内で自己紹介を一人1分間でしてもらいます。すると、「印象に残る自己紹介」と「印象に残らない自己紹介」に明らかな差が出ます。
印象に残る人は、営業活動でも成果をあげていることが多い一方、印象に残らない人は成果もさほどではなく、研修が終わった後でも名前を覚えられていないことが多いようです。
では、どのようにすれば相手の記憶に自分を刻み込み、「また会いたい」と思わせる自己紹介ができるのでしょうか? お笑いの観点からひもといていきたいと思います。
では早速、質問です。あなたは初対面の人にどのように見られることが多いですか?
この質問に、明快に答えられる人は非常に少ないです。自分が普段、初対面の人にどのような印象を持たれているか、大半の人は認識していないからです。
この連載の第1回「食事のお礼は4回 お笑い芸人の愛される後輩スキル」で、「メラビアンの法則」を紹介しました。人は他人について視覚情報、聴覚情報、言語情報の中の「視覚情報」で50%以上判断してしまう、という法則です。
つまり、自分が自己紹介する前に、相手はすでに自分のことを「見た目」である程度、判断しているわけです。そこを踏まえた上で、自己紹介をしないと、相手を混乱させてしまい、思い通りに自分を印象づけることができません。