4人に3人、返信「1日待てない」 仕事メールの作法
仕事上のコミュニケーションで柱となっているメールだが、重宝に利用しながらも、不安に感じている人が少なくない。自分のメールに不安を抱くことが「よくある」が20.1%、「たまにある」が53.2%で、合計73.4%に上り、何かしらの不安を抱いている様子がわかる。不安内容のトップは「正しく伝わるか」(68.1%、複数回答)だ。
2位以下は上から順に「不快にさせないか」「メールで伝えていいか」「誤字や脱字はないか」「宛先(メールアドレス)が間違っていないか」「敬語が間違っていないか」「添付ファイルを付け忘れていないか」「送信するタイミングは適切か」「文法が間違っていないか」と続く。
過去1年間に仕事でしでかしたメールの失敗は「添付ファイルの付け忘れ」(45.5%)が第1位だった。

過去1年間に仕事でメールを受け取り、不快に感じた人が理由に挙げた第1位は「必要な情報が足りない」(38.4%)だった。「質問に答えていない」「文章が失礼」「文章が攻撃的」「無駄な情報が多い」「文章があいまい」と続く。情報不足と書きぶりが2大理由とみえる。
「しっかり用件が伝わり、不快な思いをさせない」が基本
日本ビジネスメール協会の平野友朗代表理事は「添付ファイル忘れのような、分かりやすいミスを除けば、文章がつたなくても、受け手はいちいちとがめだてしないことが多い。結果的に書き手はミスに気づかず、ライティングスキルが上達しにくい」と指摘する。メールの書き方をきちんと教わる機会が少ないのも、「自己流」を許してしまう下地になっている。
書き方の基本をつかんでしまえば、メール書きの時間を減らして、生産性をアップできる。簡潔な書きぶりでも、しっかり用件が伝わり、不快な思いもさせないメールの書き方は、どんな職場でも役に立つスキルだけに、まずは手引書に目を通すところからブラッシュアップを図りたい。