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――社員のキャラクター、独自の社風とは?

「『世界の山ちゃん』の社是は『立派な変人たれ』です。変人とはユニークでおもしろいことと変化すること、両方の意味があります。まじめなところはすごくまじめですけれども、おもしろいことをとても愛している会社ですから、それを変えたくはありませんでした」

「例えば、社員は皆、マジックができます。コミュニケーションマジックというか、お客さんをちょっと笑わせる程度の、ごく簡単なものですけれど。お客様からご要望があれば、お店で披露し、お話しするきっかけにしています」

「月に一度、関東と名古屋でそれぞれ、社員総会を開いていますが、そういう総会の場でも幹部が冗談を言ってちょっと笑いが出るぐらい、ある意味では『ゆるい』会社です。教師だった頃、職員会議で笑いが出るなんてことはありませんでした。社長に就任して最初に会社に来たときには、こんなにふざけていていいのかな、と思ったほどでした。もちろん、ビシッとするときはビシッとします。利益は出さなければなりませんが、お客様が満足してくれることが一番。働く人もお客様にも、楽しんでいただくという考え方で運営しています」

――社長就任以前、会社には全く関わっていなかったのでしょうか。

「結婚してから、毎月、店に貼るかわら版通信『てばさ記』を書いていました。今も書いています。『手書きのほうが温かみを感じられる』という会長のアイデアで、ずっと手書きを通しています」

店に貼るかわら版通信『てばさ記』は看板商品にちなむ(写真は幻の手羽先5人前)

店に貼るかわら版通信『てばさ記』は看板商品にちなむ(写真は幻の手羽先5人前)

「『てばさ記』は学級新聞的なものなので、教師をしていた私にとっては依頼されたときもそれほど違和感はなく、書くこと自体も、全く苦痛ではありませんでした。内容は会社やお店であった出来事、新メニューの紹介など。毎年、6月には手羽先を提供してくれる鶏のためにお寺で『鶏供養』もしていますので、その報告もしています」

「店の看板に描かれている鳥男は亡くなった会長をモチーフにしています。長女が生まれたばかりの頃は、鳥男が子育てしている様子を子育て奮闘記として書いていた時期もありました。振り返ると、『てばさ記』を書き始めて、もう19年目になります。一度も休むことなく発行し続けていて、出産時も産院で書いていました」

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