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毎年、東大オセロサークルと合同で合宿を実施する。麻布の文化祭には東大オセロサークルが対抗戦に来てくれる。やはり東大生は強いのだそうだ。そこから学べることも多い。そうやって腕を磨き、大小の大会に個人としてエントリーして実績を積む。

まじめにオセロをしているのは1時間程度

まじめにオセロをしているのは1時間程度

しかし普段は基本的にわいわいがやがやオセロを楽しんでいるだけのように見える。それどころか、部活が始まって1時間ちょっとすると、先輩が率先して、オセロとはまったく関係のない、人生ゲームのようなボードゲームを始めた。まるで普通の放課後の教室だ。これが日本最強のオセロ部の実態である。

世界チャンピオンを打ち負かす猛者も

前部長の佐治亨哉さん(高2)はオセロ「五段」の実力者。オセロの醍醐味を「(競技人口が少ないので)努力をすればトップがすぐそこに見える」と語る。

「後輩にはすでに僕でも負けちゃう選手がいます。麻布オセロ部現役生のなかから世界チャンピオンが生まれるのが、僕のひそかな期待です。でも、部として何か目標を掲げるということはありません。『オセロ甲子園』もそれほど重要ではない。それぞれの部員がそれぞれに目的をもって参加してくれればいい。オセロで強くなることを目指す部員もいれば、運営を頑張る部員もいます」(佐治さん)

佐治さんは、麻布オセロ部を「自分がやるべきことを自分で理解して、自分自身を伸ばしていけるひとになれるところ」と評する。佐治さん自身、オセロが強くなっただけでなく、人間関係や組織の動かし方についても多くを学び、社会に出てもやっていける自信が萌芽(ほうが)したという。

佐治さんの個人的な自慢は、2019年8月25日の「日本海オープン」で、世界を5度制した高梨悠介九段を破って優勝したことだ。現在日本でのランキングは20位くらい。ひとまず引退はしたが、「大学に入ったらもっと上を目指します!」と抱負を語ってくれた。

現部長の斉藤耕生さん(高1)は、オセロの楽しさを「絶対的に正しい手がないこと。『なんでこの手が正しいの?』と考えること自体が楽しい」と言う。そしてオセロ部の雰囲気を「先輩と後輩の上下関係がほとんどなくて、常に無礼講。家族みたいな感じ」と表現する。

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