大人と子どもでこんなに違う スマホの常識・非常識
『親が知らない子どものスマホ』に見る、イマドキの中高生 驚きのSNS&ネット事情

子どもたちにとって、今やなくてはならないスマートフォン。だが、便利に使いこなす一方、片時も端末を離そうとしないその姿に、不安を感じる親は多いのでは? イマドキの中高生はスマホで一体何をやっているのか、その実態を知り、付き合い方を親子で考えていこう。
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総務省が発表した「平成30年通信利用動向調査」によると、今や13~19歳の青少年の実に76.6%、6~12歳の子どもの31.0%がスマホを利用している。イメージとしては、小学校の高学年になって塾通いなどが始まるとともに親との連絡用にスマホを持ち始め、中学、高校と進むに従い、利用率がさらに高まる形だ。
最初は親の意向で持たせたはずのスマホだが、やがて子どもたちはゲームやSNSなど、新しい使い方に夢中になり、四六時中、手放そうとしなくなる。それが原因となって、勉強や家庭内でのコミュニケーションがおろそかになり、親が不安を覚えるようになる、といった話はよく耳にする。
子どもたちはスマホで一体何をやっているのか?
手のひらに隠れてしまう小さな端末で、子どもたちは一体何をやっているのか……。親たちの不安はこれに尽きるだろう。
冒頭の総務省調査によると、13~19歳のインターネットの利用目的・用途は、上位から「動画投稿・共有サイトの利用」(75.9%)、「無料通話アプリやボイスチャットの利用」(72.9%)、「ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)の利用」(68.4%)、「オンラインゲームの利用」(50.7%)と続く。
一方、親世代である40~49歳の利用トップ3は、「電子メールの利用」(89.4%)、「天気予報の利用(無料のもの)」(79.3%)、「地図・交通情報の提供サービス(無料のもの)」(73.8%)と実に対照的。10代は、圧倒的にコミュニケーション目的に寄っていることが分かる。

相手との距離感や、その場がオープンかクローズかなど、目的に応じて各SNSの特性を使い分ける。ちなみにSNSの定番であるFacebookは、子どもたちにとって縁遠い存在だ
いつでもどこでも、仲の良い友人たちと連絡が取れ意思疎通が図れる……それが、彼らにとってのスマホの最大の魅力。生まれたときからインターネットのある世界で生きてきただけに、新しいサービスへの対応力も抜群だ。
例えば、SNSに関しても、不特定多数と広く浅くつながる「Twitter」から親しい友人や家族での限定的な利用が中心の「LINE」まで、複数のサービスを特性に応じて上手に使い分ける。最近では友達同士、常にお互いの居場所を知らせ合うサービスも人気を集めている。そして、大人にとってのSNSの定番である「Facebook」は10代の眼中にはない。