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 「21世紀に活躍する次世代を育成するうえで、自調自考は教育目標として本当にふさわしかったなと思います」(副校長、以下同)

「自分で調べ、自分で考える」。つまり「主体的」という意味でもともとは使われていたが、最近では「自分を調べ、自分を考える」という意味でも使われるようになってきているという。つまり「自己認識」である。

「いま話題の非認知能力をどうやって育てるかが、これからの教育の課題だと思います。シンガポールはすでに、国の教育目標として『非認知能力の養成』を掲げています。でも、非認知能力は"教え"られるものではありません」

田村哲夫校長の揮毫(きごう)による「自調自考」の石碑

田村哲夫校長の揮毫(きごう)による「自調自考」の石碑

非認知能力とは、意欲、やる気、失敗してもやり直す力のような心の動きに密接につながる力のことをいう。

「では何がその出発点になるかといえば、自己認識だろうというのが私たちの考えです。自分は何が好きなのか、何をしたいのか……。まず自分を知らないことには非認知能力は育っていかないだろうということです」

グローバル人材はふつうのひと

「2つめの倫理感は、グローバル社会においては本当に大事です」

「倫理"観"」ではなくあえて「倫理"感"」と表記する。社会規範的な「倫理観」ではなく、自分の感覚としての「倫理感」なのである。

「校長は『思いやり』という言葉で説明しますが、信用や信頼という意味でもとらえられると思います。つまり『ひととつながる力』です。たとえば最近のノーベル賞は1人の天才が受賞するわけではありません。大きなチームでの受賞が多いでしょう。つながらないで何かを成し遂げることは不可能な時代なのです。ひととひととが信用や信頼を感じながら連携するためには、それぞれのひとがそのひとなりの『倫理感』をもち、それを表明し、認め合うことが必要です」

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