首都圏から遠隔ワークでOK 地方が招く転職人材とは
エグゼクティブ層中心の転職エージェント 森本千賀子
首都圏と地方を行き来する複業・兼業が増加へ
今後、セカンドキャリアを歩んでいくにあたり、再就職ではなく、起業フリーランスというスタイルを選ぶ方も増えていくでしょう。複数企業から業務委託で仕事を請け負い、その中に地方企業がある――つまり、首都圏と地方で複業・兼業するというスタイルも広がると思います。
地方企業側でも、そうしたスタイルを受け入れる姿勢があります。首都圏で経験を積んだ人材がほしくても、わざわざ引っ越してきてもらい、フルタイムで雇用するとなると、労力もコストもかかります。そこで、週に数日や月1日、あるいはリモートでもいいので、高いスペシャリティを持つ人に基本戦略の策定やプランニングなど「道筋をつける」部分を担ってほしい、と考えているのです。
まずは業務委託からスタートし、双方の合意があれば正社員として迎えることもあります。
このような働き方、転職の可能性が拡大していますので、セカンドキャリアのプランを練る際には、全国へ視野を広げてみてはいかがでしょうか。ご自身の価値を最大限に発揮して活躍できる場に出会えるかもしれません。
地方で働くことを検討するなら、「地方の求人に強い転職エージェントに相談する」「Uターン・Iターン転職フェアに参加する」などの方法があります。
また、内閣府は、地方創生の取り組みの一環として「プロフェッショナル人材戦略事業」を行っています。これは、大都市圏の企業と比べて採用力が弱い地方企業でも、「プロフェッショナル人材」(大都市圏にいる、事業企画や経営の経験が豊富な人材)を活用できるよう支援するもの。各道府県に「プロフェッショナル人材戦略拠点」が設置されています。興味がある地域があれば、その都道府県のプロフェッショナル人材戦略拠点から情報を得てはいかがでしょうか。
※「次世代リーダーの転職学」は金曜掲載です。この連載は3人が交代で執筆します。
