転職への新たなルート 別の会社で「お試し勤務」
エグゼクティブ層中心の転職エージェント 森本千賀子
営業、事業企画を経験して、エンジニアに転身
――実に多彩なキャリアを歩んでいらっしゃいますね。
星さん:もともと、一つのことを極めるよりも、いろいろなことに興味を持つタイプなんです。しかも、「知識」だけでは物足りず、自分自身でやってみないと気が済まない(笑)。その時々で、自分に必要な経験・スキルは何かと考えた結果、営業、事業企画、エンジニアと転身を繰り返してきました。
――POLとの出会い、参画を決めた理由は?
星さん:ビジネスサイドを経てエンジニアをしているという私の経歴に興味を持ってもらえたようで、代表の加茂倫明さんから「一度、会いませんか」とダイレクトメールをいただいたんです。お話ししてみると、熱量と勢いに魅力を感じ、「面白そうだな」と。転職するつもりはなかったので、社会人インターンとしてお手伝いすることになりました。
実は当時、エンジニアの仕事にもどかしさも感じていたんです。前職でネット事業の立ち上げを行ったとき、「エンジニアと対話するためには仕事を理解しなければならない」と考え、エンジニアの経験を積むために転職しました。でも、その会社のエンジニアの仕事は開発スパンが長く、すぐに成果が表れるものではなかったんです。
私の中では、「組織に貢献している」という実感を持てることが重要。だから、現職でエンジニアのスキルを磨き続けながら、POLで新規事業企画に携わることで「貢献実感」を味わいたいと思ったんですよね。
――本業と社会人インターン、両立するためにどう工夫しましたか?
星さん:頭の切り替えは難しかったです。だから、「POLの仕事はこの時間まで」としっかり線引きするようにスケジューリングをしていました。
――社会人インターンから3カ月でPOLへの転職を決めたのはなぜですか?
星さん:一緒に働いているメンバーたちが、すごく好きになってしまった。「この人たちともっと働きたい」と思ったのが一番大きいですね。前の会社で、エンジニアとしてもっとできたとは思います。でも「こちらのほうが楽しそう!」を我慢できなかった感じです。
――藪さん、星さん、ありがとうございました。
POLの事例からも、入社前にカルチャーフィットを確認することは、転職者にとっても求人企業側にとってもメリットが大きいといえるでしょう。転職を検討する際、まず「副業(複業)」から興味のある企業に関わってみるというスタイルは、今後も広がっていきそうです。
※「次世代リーダーの転職学」は金曜掲載です。この連載は3人が交代で執筆します。
