京大合格ランキング どうして大阪の公立校が急伸
特別編(2) 教育ジャーナリスト・おおたとしまさ

京都大学への合格者数を見ると西日本の進学校の実力がうかがえる
東京大学など最難関大学への進学状況は受験生の親でなくても気になるところ。特別編として、東大・京都大学・国公立大学医学部・総合の4回に分けて進学校の合格者数ランキングを紹介する。大学通信の協力を得て作成したランキングを、教育ジャーナリストのおおたとしまさ氏に読み解いてもらった。
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東大のランキングを見ているだけではわからない
前回の東大合格者数ランキングと同様に、今回は京大の合格者数ランキングの歴史的変化を読み解く。
進学校の基準として、東大合格者数ランキングが取り沙汰されることが多い。言わずもがなだが、東大は東京にある総合国立大学であるがゆえ、合格者数上位校は首都圏に偏る。しかも首都圏には私立中高一貫校が多いので、上位を私立中高一貫校が占める。それをもって「首都圏の私立中高一貫校は教育レベルが高い」とは言えるはずもない。
関西には京大がある。iPS細胞でノーベル賞を受賞した山中伸弥さんや、ゴリラの研究家として有名な山極寿一総長の存在感もあって、近年京大が人気だ。西日本の進学校の顔ぶれを見るのであれば、東大合格者数ランキングだけではなく、京大合格者数ランキングも見るべきであろう。
河合塾の国公立大2020年度入試難易予想一覧では、東大の偏差値は理科3類(医学部系)で72.5。それ以外はすべて67.5。京大は医学部が72.5。それ以外の学部学科の偏差値を定員に関係なく単純に平均すると65.2。