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新常識(3)「個人チーム」を持つリーダーとして期待されよ

新常識の(1)(2)と紹介しました。かつて「クールヘッド・ウォームハート」というフレーズがよくいわれた時期があったやに記憶しています(平成の初めだったかと思います)。何周目かはわかりませんが、巡り巡って今また、この新型コロナ禍がもたらした時代の荒波を生き抜くにはという問いに対する答えの一つが「業務委託型で職務を遂行でき(クールヘッド)」「終身雇用マインドで任に当たれる(ウォームハート)」という令和版クールヘッド&ウォームハートリーダーを求める動きなのでしょう。

さて、ニューノーマル時代のミドル・シニア転職の新常識で、最後にもう1点、これがあると強いと私が感じている要素を挙げておきたいと思います。

それは、いざという時の自分の知恵袋、専門人脈、情報ソースやネットワーク基盤を構築していることです。「人生100年時代」を広めたリンダ・グラットン氏は自著『ワーク・シフト』の中で「2025年に求められるであろう人的ネットワーク」を紹介しています。

今や誰もが大抵のことはインターネットを検索すれば、かなり専門的な知識まで情報収集可能となってしまっている。そのような状況下で私たちが自分の職務で専門性を発揮し続けるには、未来に必要とされる高度な専門知識を効率よく習得するためにアドバイスと支援をあなたに与えてくれる比較的少人数のブレーン集団(「ポッセ=同じ志を持つ仲間」)を持つことが必須だ彼女は言っています。私が支援しているミドルやシニアの皆さんでも、これを持っている人が応募先企業の経営者から「ぜひ我が社に」と強く乞われることが多く、彼女の指摘はとてもうなずけるものです。

あなたの「参謀チーム」自体もあなた自身のバリュー、転職応募先の企業があなたを雇いたい大きな理由となるのです。新常識(3)「個人チーム」を持つリーダーとしてあなたは期待されていますか?

「何となく優秀なミドル」「これまで相応の会社で活躍してきたシニア」という経歴ブランドだけでは、ポストコロナで抜擢されること・活躍することは難しくなってしまいました。「新常態のプロ型幹部」スタイルの確立を急ぎましょう。

※「次世代リーダーの転職学」は金曜掲載です。この連載は3人が交代で執筆します。

井上和幸
経営者JP社長兼CEO。早大卒、リクルート入社。人材コンサルティング会社に転職後、リクルート・エックス(現リクルートエグゼクティブエージェント)のマネージングディレクターを経て、2010年に経営者JPを設立。「社長になる人の条件」(日本実業出版社)、「ずるいマネジメント」(SBクリエイティブ)など著書多数。

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