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進化する企業、停滞する政治

米国だけではありません。欧州の産業界にも、変革の波が押し寄せています。フランスは19年に新法を制定し、利益以外の目標を達成する責任を負う「使命を果たす会社」を、新たな会社形態に取り入れました。

上場企業で第1号となったのが、今年6月の株主総会で定款変更が認められた食品大手のダノンです。定款にESG(環境・社会・企業統治)に関連する新たな4つの目標を盛り込みました。(1)製品を介した健康の改善(2)地球資源の保護(3)将来を社員と形成すること(4)包摂的な成長、という目標です。取締役のメンバーはこれらの目標に対して責任を負うことになります。

新型コロナウイルスの世界的な感染拡大と時期を同じくして、加速するステークホルダー資本主義。欧米をはじめとする各国企業のリーダーらが本気で変革を訴える例が増えています。それに比べて、政治のリーダーの停滞ぶりが気になりますね。もっと「地球のために」という広い視点を持って取り組んでほしいものです。米中両国の摩擦などは、どうしても「カネ」や「パワー」を志向した前時代的な争いにしか見えませんから。

(聞き手は村山浩一)

八木洋介
people first 代表。京都大学経済学部卒。1980年日本鋼管(現JFEスチール)入社。92年米マサチューセッツ工科大学(MIT)スローン経営大学院で修士号(MS)を取得。99年から米GEで日本およびアジアの人事責任者を歴任。2012年からLIXILグループ執行役副社長(人事・総務担当)。17年1月people firstを設立。

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