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サブスクリプションなど63のモデルを図鑑に

こうしたビジネスモデルの基本を考える第1部に続いて、第2部は「ビジネスモデル大図鑑」。各要素の基本パターンを63のモデルに分類して提示する。戦略モデルには「垂直統合」「媒介型プラットフォーム」「シェアリング」など21項目、オペレーションモデルには「製造小売」「プロシューマー」など13項目、収益モデルには「成果報酬」「レベニューシェア」「サブスクリプション」など13項目、コンテキストには「規模の経済」「レイヤー化」など16項目が並び、項目ごとに事例とともに4~7ページで解説される。メルカリやエアビーアンドビーなど個別の企業から、マイレージサービスといった事業単位の事例まで豊富な具体例がビジネスモデルを考える手がかりを提供する。

最後の第3部は「ビジネスモデルの作り方」。ワークショップ形式で実例を用いながら、戦略モデルをどのように考え、検討するかが書かれていく。

「初回の入荷分は1週間で売り切れた。今は入荷待ちの状態で、最近では珍しい反応の速さだった」と同書店の店舗リーダー、河又美予さんは話す。このため、冒頭の写真は他店で購入したものを同書店の書棚に置かせてもらって撮影した。発売直後の売れゆきのよさは、新規事業の立ち上げが多くの企業で課題になっている様子をうかがわせる。

デジタル関連ビジネスの本が上位に

それでは、先週のランキングをみていこう。

(1)この一冊で全部わかるビジネスモデル根来龍之・富樫佳織・足代訓史著(SBクリエイティブ)
(2)日経業界地図 2021年版日本経済新聞社編(日本経済新聞出版)
(3)自分のマインドを自在に操る超投資法投資家メンタリストSai著(KADOKAWA)
(3)安倍・菅政権vs.検察庁村山治著(文芸春秋)
(3)アフターデジタル2 UXと自由藤井保文著(日経BP)
(3)Google・YouTube・Twitterで働いた僕がまとめたワークハック大全ブルース・デイズリー著(ダイヤモンド社)
(3)NO RULESR・ヘイスティングス、E・メイヤー著(日本経済新聞出版)
(3)すみません、金利ってなんですか?小林義崇著(サンマーク出版)
(3)頭を「からっぽ」にするレッスンアンディ・プディコム著(辰巳出版)

(リブロ汐留シオサイト店、2020年11月30日~12月6日)

今回紹介したビジネスモデルの本が1位だ。2位には定番の業界研究ムックの最新版が入った。3位に7冊が並び、目立った売れ筋が多くない状況を浮き彫りにする。投資術や思考法、政権と検察庁の暗闘を追ったノンフィクションなど多彩な本が並ぶ中、日本企業にデジタルトランスフォーメーションの方向性を指し示す『アフターデジタル2 UXと自由』や、ネットフリックスの共同創業者と経営学者が同社のビジネスと企業文化を解き明かした『NO RULES』など、デジタル関連のビジネス周辺を扱った本が多く顔を出した。

(水柿武志)

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