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甲子園まであと1歩だったことも

ところで、最近注目を浴びた洛星出身の京大生がいる。

2020年10月12日、関西学生野球連盟秋季リーグ戦で京大が同志社大を相手に金星をあげた。このとき勝利に大きく貢献した1年生ピッチャーが、洛星野球部出身の水江日々生選手だったのだ。洛星のエースとして、中学では京都府優勝。高校でも秋の新人戦で近畿大会ベスト8まで進み、春の選抜高校野球大会の21世紀枠で京都府の推薦校に選ばれた。甲子園まであと一歩だった。

洛星野球部からは、プロ野球選手こそいないものの、京都府知事の西脇隆俊氏、スカイマーク会長の佐山展生氏、積水ハウス社長の仲井嘉浩氏など、そうそうたる卒業生が輩出している。意外な名門クラブなのである。

「うちの野球部はOB会がとてもしっかりしていて、支援もたくさんしてくれるし、後輩への期待も熱い。21世紀枠まであと一歩というときにはOBのほうが盛り上がっていましたよ」と笑う藤原さん自身、洛星野球部出身だ。

洛星にスポーツ推薦などもちろんない。中学受験組だけで戦う。1日の練習時間も約2時間と短い。それでも甲子園にあと一歩のところまで迫れるし、中学なら十分勝てる。取材に訪れたこのときは、中学野球部が数日後に京都市大会の決勝戦を控えているタイミングだった。

丹羽さんは中学野球部の顧問でもある。顧問として大事にしていることは何か。

「時間ですね。彼らは野球と勉強を両立しなければいけません。野球だけやっているひととも、勉強だけやっているひととも、両方と勝負しなければいけないということです。ということは、単純に言えば、それぞれ半分の時間で勝負しなければいけないということです。どれだけ効率を上げられるかを突き詰めるしかありません」(丹羽さん)

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