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――若いころから旅行が好きだったのですか。

「大学を出て旅行会社に就職したものの、当時はそれほど好きではありませんでした。旅行会社を経営していた時は忙しすぎて旅行に行く暇がなくて、お客様を送り出していくうちに行きたい場所が積み上がってきて、39歳から一気に爆発したのです。今は全国のクラブ訪問が旅行の代わりです。現地ではどうしてもスケジュールを目いっぱい詰め込んでしまいますが、早朝に城下町を散歩したり、行きの飛行機でその土地について勉強したりして、そのエッセンスを首長さんや地元の経営者さんとの会話に役立てています」

チェアマンは腹が据わっていないとダメ

――チェアマンに就任してリーダーシップのあり方は変わりましたか。

「公益社団法人のBリーグと関連のマーケティング会社に合わせて約100人のスタッフがいます。各クラブの幹部を含めて、みんな優秀だと感じます。ジェッツ時代までは経営や現場に積極的に関与するマイクロマネジメントをしていましたが、それを改めて任せるところは任せ、私は大きな方向性を示す姿勢を意識しています」

趣味を聞くと「今はなかなか難しいですが、ジムでのトレーニングにゴルフ、毎月必ず温泉に行くことなどルーティンをいっぱいつくっているので10代のように元気です」と語る

趣味を聞くと「今はなかなか難しいですが、ジムでのトレーニングにゴルフ、毎月必ず温泉に行くことなどルーティンをいっぱいつくっているので10代のように元気です」と語る

「チェアマンの仕事を能力的にこなせる人はたくさんいると思います。でも、今はコロナ禍で答えのない選択を迫られる場面が多くて、腹が据わっていないと大変だと痛感しています。私自身、決して能力が高いとは思っていませんが、自分の強みは決められることとメッセージを世の中に強く発信していけることです。それがこの困難な状況に合っているのだと思います。周囲から何を言われても押し通せる強さのような、特殊な感覚が必要なのかなと感じています」

「Bリーグは毎週末熱戦を続けていますし、米プロバスケットのNBAでも八村塁選手や渡辺雄太選手が活躍しています。さらに男子日本代表は東京五輪に45年ぶりに出場します。コロナ禍で厳しいのが現状ですが、明るい話題も多くて日本バスケット界は大きな可能性を秘めていると感じます。アフターコロナを見据え、これからもポジティブに攻めの姿勢を貫いていきたいです」

島田慎二
1970年新潟県出身。日大卒業後、マップインターナショナル(現エイチ・アイ・エス)入社。2001年に海外出張専門の旅行会社を設立。10年に全株式を売却し、世界中を旅した。知人の依頼で12年に現在のBリーグ千葉ジェッツふなばしの運営会社の社長に就任。人気チームへと成長させた。

(鱸正人)

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