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「ややこしい時代になったな」と思うのは私が昭和世代だからでしょうか。上司と部下の濃い人間関係とか、飲み会がなくなり、若い世代はラッキーと思っているかもしれませんね。でも、リアルな出会いの場が失われたことで、たまたま出会った誰かが思いがけないチャンスをくれるとか、普段からあなたをよく見てくれている人が、引っ張り上げてくれるといった機会が減ってしまう可能性もあるわけです。あらゆることがオンラインに置き換わったことが良いか悪いかは別として、経験の積み方も人との出会い方もコロナ禍を境にこれまでとは大きく変わってきていることは事実です。そこを意識して動ける人と、そうでない人との差は、これから広がっていくと思います。

副業にチャレンジする手も

コロナ禍では副業を始める人、副業に関心を持つ人が増えました。私は(クレジットカード大手の)米マスターカードで社外取締役をやったり、ヒューマン・ライツ・ウォッチという世界的な人権擁護NGOで副会長を務めたり、起業家支援のNPOを手伝ったりしているので、副業に近いことをやっているとも言えます。そうした活動からの刺激が本業のビジネスにプラスに働いています。もし、皆さんが自分の経験値を上げる上で役に立ちそうだと考えるならば、副業にチャレンジしてみるのも悪くないでしょう。

世の中で起きていることに興味を持つことが重要だ

世の中で起きていることに興味を持つことが重要だ

ただ、副業にエネルギーを取られ、本業での経験量が減ってしまったり、経験を蓄積するスピードが鈍ってしまったりするようなら本末転倒です。副業だったら何でもいいわけではなく、経験値を上げられるかどうか。自分のキャリア形成に役立つのかどうかをよく見極めるべきだと思います。

コロナ禍で時間的な余裕が増え、「学び直し」をしようと考えている人もいるでしょう。ただ、これも闇雲にやればいいというものではありません。私は難しい講座を受講したりする以前に、世の中でいま起きていることに興味・好奇心を持つことが何より重要だと思います。どんな仕事もお客さんがいてこそ成り立つもの。そのお客さんとはすなわち社会であり、社会は目まぐるしいスピードで変化しています。仕事の対象が変わっていくのに、自分の目の前の事象だけしか見ていないと、お客さんのニーズからはどんどんずれていきます。

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