声がつなぐメディア 次のコミュニケーションの行方は
『ボイステック革命』
音声は「人」が基軸のメディア
音声メディアの一つの大きな利点はまず手軽さということでしょう。発信者にとっても文字はもちろん、動画を使わなくても、「声」だけで意思疎通を図れる。しかも、文字では表すことのできない、いわばその人ならではの「パーソナル」な伝達手段になります。これはコミュニケーションの効果として実に大きい。音声認識技術の進展など、技術の進化とともに、コミュニケーション需要の広がりも「ボイステック」の普及をを後押しするエールになりそうです。
音声は、低労力ですぐに発信できるうえ、発信者の人となりや生き方、思いなど、人としての魅力も伝わりやすいパーソナルなメディアだ。発信者、受信者双方のニーズにマッチした、「人」軸の時代に合ったメディアと言えるのではないだろうか。
(第2章 「本物」しか残らない 112ページ)
(第2章 「本物」しか残らない 112ページ)
◆編集者のひとこと 日本経済新聞出版・雨宮百子
今年1月にクラブハウスが上陸し、当初は毎日時を忘れて色々な人と話していました。緊急事態宣言下で暗い年明けとなった中、誰かと新しくつながることの喜びを感じました。ブームは一瞬ですぎましたが、実は音声の可能性は世界ではGAFAを中心に高まっています。
本書には、日本のボイステックを牽引するメンバーとの対談も交えながら、様々な角度で音声について検討していきます。何かをし「ながら」聞くことがおおい音声には、TPOに即した広告や、声のSEO(検索エンジン最適化)など、数多くの可能性が隠されています。
なぜボイステックが「スマホの次の革命」といわれるのか、世界の潮流についていけるようになる1冊です。
一日に数百冊が世に出るとされる新刊書籍の中で、本当に「読む価値がある本」は何か。「若手リーダーに贈る教科書」では、書籍づくりの第一線に立つ出版社の編集者が20~30代のリーダーに今読んでほしい自社刊行本の「イチオシ」を紹介します。