無理したつき合いは自律神経を乱す 人間関係の整え方
人間関係の整え方

写真はイメージ =PIXTA
「元気が出ない」「希望が持てない」というときは「メンタルでなんとかしようとするのではなく、まずは動いてみる。そんな具体的なノウハウが必要です」。自律神経研究の第一人者としてプロスポーツ選手、アスリート、文化人へのコンディショニング、パフォーマンス向上指導に携わる医師の小林弘幸氏はこう言います。そんなノウハウを108項紹介した『整える習慣』(日経ビジネス人文庫)から、その一部を紹介します。4回目は人間関係の整え方です。
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目的が言えない飲み会には参加しない
どんな人にも「ああ、なんでこの飲み会に参加しちゃったんだろう」「こんな会合なら参加しなければよかった」という後悔が一度や二度はあるでしょう。
無駄な飲み会に参加して、ただでさえストレスを感じているのに、おまけに飲みすぎて、さらにコンディションを崩すということも決してめずらしくありません。
この場合、何より大事なのは「いったい自分は何のためにこの飲み会に参加するのか?」「何を目的にして、会合に出席するのか?」を考え、決めておくことです。
職場のメンバーに飲み会に誘われて、いつもは行かないのに「断ってばかりではよろしくないよなあ」と思って参加するケースがあるでしょう。
この場合、「職場のみんなとの人間関係を良好にするために、たまには飲み会に行くという姿勢を示す」のが一番の目的です。いわば「つき合いが悪いヤツと思われないため」に行くのです。
この目的の明確化が大事です。
目的をはっきり意識しているのと、「今回くらいは参加したほうがいいか……」と曖昧な状態で参加するのとでは、受けるストレスがまるで違ってきます。
仮にその飲み会がどうしようもなくつまらなかったとしても、もともとの目的は「つき合いが悪いヤツだと思われないようにする」です。会そのものが楽しかろうがつまらなかろうが、何の問題もありません。
あなたは自分の目的を十分に達成しているのです。
人づき合いというのは面倒ですし、ストレスのもとになるものです。職場の飲み会、取引先との食事会、各種会合など「面倒な集まり」はたしかにたくさんあるでしょう。
だからこそ、「目的がはっきりしているなら参加するし、特に目的が見つからないなら断る」という明確な線引きが必要なのです。