チャットで鍛えるビジネス英語 タイピングは速さが命
英語チャットでコミュ力UP(下)

「書いて話せる!サリー先生の英語術」は今回で12回目。前回は「英語チャットでコミュ力UP」上編として、英会話力はチャットを使って鍛えようということで、チャットの始まり/チャット中のやり取り/相づち黄金フレーズ/チャットの終わりの合図――をご紹介しました。
この4つはチャットでのコミュニケーションの基本ですね。「スピードが大事ですよ!」とお伝えしました。今回は下編として、ビジネスのチャットに絞ってお話しします。前回に引き続き「書けなければ話せない!」をコンセプトに、まずは書けるようにしていきましょう。
ビジネスチャットで役立つ3つの要素
以前はビジネスで英文レターや英文Eメールが主流で、打ち合わせも対面が多かったですが、去年から急激に流れが変わりました。在宅勤務をする方が増えましたし、対面を避けなければならない状況でコミュニケーションのスタイルも劇的に変わりましたよね。
打ち合わせが対面からオンラインになり、最初2、3回のメールの後はチャットを使っているとおっしゃる生徒さんも増えました。チャットですと余計なあいさつや堅苦しい形式がなく場所も選ばないので、時間と作業の効率アップが狙えますね。
もし今は仕事で英語を使っていなくても、将来必要になる可能性大! ぜひ今のうちに練習していきましょう。オススメの自主トレとしては、今回ご紹介するフレーズを「まるごとタイプしてみる」「声に出して読んでみる」です。もっと言うと「声に出して読んだものを録音アプリに入れてみる」「それを聴きながらタイプしてみる」という方法です。
ただ読むだけ、眺めるだけからのアクティブラーニング! 音声を使うとスピーキングのトレーニングにもなります。この「一歩進んで負荷をかけてあげる」ことが英語スキルアップには大事なのです。今回はビジネスチャットに役立つ(1)タイピングスキル(2)よく使う省略語(3)使えるシチュエーション別フレーズ――をご紹介します。
1:タイピングスキル
ビジネスのチャットはパソコンでやることが多いと思いますので、タイピングスキルが必須になります。思考スピードでタイプするためにはtouch typingのマスターが必要です。キーボードを目で見ながらだと、チャットのスピードについていくのは難しいでしょう。
touch typingは1度身に付くと一生モノのスキルになります。WPM( words per minute )は1分間に入力できる単語数を示すものですが、平均は40前後、思考スピードで打つためには60~80が必要とされています。また、速いだけでなく正確に打つことも必要で、正答率を90%以上にあげましょう。間違うと打ち直さなければいけなくなり、遅くなってしまいます。
ぜひ普段からタイピングの練習をして、速度と正答率を上げていきましょう。このことはビジネスタスクの効率化にも必ず役立ちます。私自身は外資の金融会社でアメリカ人付き秘書として働く時に「WPMは70以上必要だ」と言われ、1週間特訓しました。これが後々ものすごく役立っています。