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スタートアップへの転職を成功させるためのポイント

スタートアップ企業への転職を成功させるために必要なこと。それは、自分の経験・志向が生かせる「成長ステージ」を見極めることです。

一口に「スタートアップ」と言っても、創業から間もないスタートアップもあれば、本業が軌道に乗り拡大や多角化フェーズに入った企業、新規株式公開(IPO)間近の企業、IPOを果たしさらなる成長フェーズへ進む企業など、成長ステージが異なります。ステージによって求められる経験・スキル、志向タイプが異なるので、自分にマッチするステージの企業を選ぶことが大切です。詳しくは過去の記事でもご紹介しています(あなたが転職すべき企業の「成長ステージ」はどれだ?

なお、草創期のスタートアップの場合、以前は「何もない状態から、すべて自分の手足を動かしてやらなければならない」ことが当たり前でしたが、最近は少し変わってきています。最初からデジタルツールなどを駆使し、効率的に物事を進める意識を持ったスタートアップが多く見られるようになりました。その分、デジタル技術へのリテラシーを持っている人材が重宝される傾向があります。

大手からスタートアップを目指す人の支援プログラムも登場

「スタートアップへの転職を考えているが、いきなり飛び込むには抵抗感がある」という人は、まずは副業から関わってみることをお勧めします。企業によっては、「スタートアップ留学」などの制度を設け、スタートアップに一定期間出向したり、本業とスタートアップの仕事を兼務したりするような仕組みも活用されています。

また、スタートアップを志す人を支援するプログラムも登場しています。日本最大のスタートアップキャピタルであるジャフコグループは今年、「キャリアアカデミー」を開講しました。スタートアップに挑戦する人を増やすことによって、日本のスタートアップマーケットの拡大を目的とした人材支援プログラムです。

このプログラムを利用することで、「スタートアップで働くとはどういうことか」を認知し、自身の適性から判断して、どんな企業がマッチするか、今後どうキャリアを積んでいくか、などの道筋をつけることができます。スタートアップでの副業など、スタートアップ勤務の疑似体験の支援も受けられます。

こうしたプログラムも活用し、自分にとってスタートアップ企業という選択が適切なのかどうかを見極めてはいかがでしょうか。

※「次世代リーダーの転職学」は金曜掲載です。この連載は3人が交代で執筆します。

森本千賀子
morich代表取締役兼All Rounder Agent。リクルートグループで25年近くにわたりエグゼクティブ層中心の転職エージェントとして活躍。2012年、NHK「プロフェッショナル~仕事の流儀~」に出演。最新刊「マンガでわかる 成功する転職」(池田書店)、「トップコンサルタントが教える 無敵の転職」(新星出版社)ほか、著書多数。

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