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1日2杯ブラックコーヒーを飲む

コーヒーが健康に寄与することは、さまざまな研究で証明されています。

最近ではパーキンソン病や認知症、高脂血症の予防になるとの論文も発表されていますし、ハーバード大学の研究によれば、セロトニンやドーパミンの分泌量を増やし、抗うつ効果があることもわかっています。

血管を拡張させたり、抗酸化作用があるなど、血流にいい影響を及ぼすことも多くの研究から証明され、カフェインやポリフェノールが健康を促進することは広く知られています。

だからといって、たくさん飲めばいいわけではなく、目安としては1日2~4杯程度。それもホットで、ブラックで飲むことをオススメします。

砂糖やクリームを入れると余計なものを摂取してしまうので、基本はブラック。

さらに、温かい飲み物は腸を温める効果もあります。

寒い冬ならホットで飲むのが当たり前でしょうが、できれば夏場でもホットで飲むほうがいいでしょう。

夏は冷たい飲み物を大量に摂取しがちで、じつは腸が冷えていることも多いのです。そんなところにアイスコーヒーを飲んだら、余計に冷えてしまい、コンディショニング効果としてはマイナス。ぜひホットを選んでください。

コーヒーは大腸の蠕動(ぜんどう)運動も刺激するので、腸を温めることができれば、一石二鳥で腸の活動をサポートできます。

リラックス効果も期待するなら、仕事に疲れた午後の時間に、15分から20分くらいかけてゆっくりとホットコーヒーを飲む。非常にいい習慣です。

コーヒーにはリラックス効果があると同時に、カフェインによって交感神経が適度に刺激されるので、その後の仕事のスイッチを入れる意味でも効果的です。

※書籍の『整える習慣』(日経ビジネス人文庫)では、「身の回りの整え方」「時間の整え方」など8つの章で整え方を紹介しています。「食の整え方」の章は、ほかにも〈朝食で正しい体のサイクルをつくる><ヨーグルトは種類を変えて「腸内の多様性」を高める>など、7つの体の整え方を紹介しています。

 小林弘幸
 順天堂大学医学部教授。1960年埼玉県生まれ。順天堂大学大学院医学研究科修了後、ロンドン大学付属英国王立小児病院外科、トリニティ大学付属医学研究センター、アイルランド国立小児病院外科での勤務を経て、順天堂大学小児外科講師・助教授を歴任。自律神経研究の第一人者としてプロスポーツ選手、アスリート、文化人へのコンディショニング、パフォーマンス向上指導に携わる。

整える習慣 (日経ビジネス人文庫)

著者 : 小林 弘幸
出版 : 日本経済新聞出版
価格 : 880 円(税込み)

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