70歳まで働くには 必要とされる人はどこが違う
ミドル世代専門の転職コンサルタント 黒田真行
生涯キャリアをセルフマネジメントする時代へ
自分のキャリアは自分で守るしかありません。自己防衛しながらいかにキャリア形成していくかはとても難しい問題です。企業に依存してきた時代が長く、そのトレーニングをしてきたわけでもない。前例もなく、経験もない。「どうすればいいのか?」と思って当然のことです。しかし、この課題には自分の頭で考えて対峙していくしかありません。これは、嘆いても仕方がない現実の問題です。
ここを生き残るには、いくつかの前提を頭に入れておくことが重要だと考えます。以下に五つの前提を挙げます。
(1)70歳まで働ける職場や、70歳まで働ける仕事は、あらかじめ用意されているわけではない。
(2)ただし、成果主義が浸透しているので、仕事で成果を生み出せる場合には70歳まで働けるチャンスが巡ってくる可能性が高い。
(3)決して受け身になってはいけない。「必要な行動は何か?」「どうすればそれを知ることができるか?」を考え、すべて自分の手で入手する。
(4)もし今、49歳以下だとすると、自分が55歳を超えて雇用されている状態や、その延長線上にある60歳、65歳の自分の仕事力を想像しておく。
(5)50歳以降に仕事で成果を出すために、30、40代のうちに「どんな選択肢を貯金できるか」を考え、それを自分が考えるリタイア時期から逆算して実行する。
最低でも、これらの前提を頭に入れ、常識を塗り替えておく必要があると思います。