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コロナ禍は発信のチャンス

――どんな現職の人が向いていますか。

「次に挙げる3つのスキルを持っている人がよいでしょう。1つめは、コンテンツを作成する力。2つめは、メディアやイベントを通じてコンテンツを発信する力。3つめは、プロジェクトマネジメントを行う力。社内外で多くのステークホルダーと関わるからです。ただ、3つすべてを持っている人はあまり転職市場にいないので、このうちの2つを持っていれば、採用の検討対象になる可能性は高いでしょう」

「具体的にはコンテンツ作成と発信にたけている広報の経験者や、高い取材力を持つ記者経験者が挙げられます。『コンテンツマーケター』『コンテンツプランナー』など、企業によって呼び方は異なりますが、オウンドメディア(自社メディア)でコンテンツの発信と集客を担当しているコンテンツマーケティング関連や、発信した先のニーズが分かる『マーケティング』の担当者もよいでしょう。いずれも、プロジェクトマネジメントの経験は少ないかもしれませんが、社内外の様々な人と関わって仕事を進めていた経験があれば補えることもあります」

――今後もこの職種は増えていくでしょうか。

「コロナ禍をきっかけに私たちの生活は大きく変わりました。当たり前だったものがそうでなくなった局面では、今までになかった新しいものが受け入れられるチャンスです。DXやテレワークがその好例です。世の中の受容性が上がっているタイミングで発信することは効果的なので、外資系やコンサルに限らず、ソートリーダーシップは様々な業界・企業で増えていくでしょう」

「医療業界を例に挙げると、今はまだあまり認知されていない、ビジネスとして成り立ちづらい病気に注目して重要性を発信し、市場を生み出すことにあたります。変化の激しい世の中では、既存の商品やサービスだけで利益を生み出していくのは難しいことです。医療業界に限らず、『まだ知られていないが、実は困っている人がいる』という分野で、ニーズを発掘して新しい市場をつくっていかなければなりません。そのときにソートリーダーシップが大きな役割を果たすでしょう」

高田優
 エンワールド・ジャパン 小売り・消費財部門 セールスチームマネージャー。日系の酒類メーカーでの海外営業を経験して2018年3月入社。外資系企業、日系グローバル企業を中心に採用・転職を支援している。

(日経転職版・編集部 木村茉莉子)

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