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会議では盛り上げ役

――時代の変化に対応するために心がけていることはありますか。

「新型コロナウイルス禍では老舗でも潰れた会社がありました。どんなに大きい会社でも、未来永久に一回の成功が続くとは考えにくい。大事なことは、常にチャレンジ精神を持つことでしょう。挑戦することがなくなれば、組織は衰退してしまい、会社だったら成長しなくなります」

――チームを円滑に運営する秘訣は何でしょうか。

「ディスカッションを盛り上げることです。チームで動く場合、皆の前で自分は何を考えているのかをプレゼンテーションしてもらうのは不可欠です。そこで意見が言いやすくなるように、組織の環境を整えています」

「誰かの話を聞き、それを踏まえて次の人が話すわけですが、コミュニケーションの質を高めていかないとチームで研究はできません。最近はコロナ禍でいろいろ難しい面もありますが。コミュニケーションを盛り上げるのはやはりリーダーの役目ですよね」

「例えば『会社は誰のものか』という問いの答えも、昔は株主だったのが、今はひとつの会社だけがもうかればいいという話ではなくなっています。最近はSDGs(持続可能な開発目標)が叫ばれ、地球環境やカーボンニュートラルなど新たな問題も登場しています。世界は様々な人の協力で成立しています。多様な視点で物事を考える姿勢がますます求められています」

(貴田岡祐子)

SF小説全集が原点
さかむら・けん 1951年東京都生まれ。79年慶大院工学研究科修了。専門はコンピュータアーキテクチャー(電脳建築学)。東大理学部助手だった84年、あらゆるモノがネットにつながるIoTの概念を体現するTRONプロジェクトで世界の注目を集める。2017年から東洋大情報連携学部(INIAD)学部長。
子供の頃、父親に薦められた「少年少女世界科学冒険全集」をきっかけにSF小説に熱中した。電子工作も好きで「秋葉原で部品を買って無線機を作った」。
お薦めの本
攻殻機動隊(士郎正宗著)
SFには、今世界が抱えている問題に対して普通の人が思いつかない解答があります。その中でも、漫画や映画、アニメなどのバージョンが多く、原作からいろいろな人たちが想像を膨らませていった点がすごいです。
[日本経済新聞夕刊 2022年3月3日付]

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