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オリンパス会長 竹内康雄氏

オリンパス会長 竹内康雄氏

オリンパスの竹内康雄会長は長い欧米駐在で経営哲学を養い、グローバル化やガバナンス改革を実行してきた。現在は外国人の執行役の登用なども進み、竹内氏は2023年4月に会長兼ESG(環境・社会・企業統治)オフィサーに就任した。「ESGを経営の主題としてとらえていく」と語る。

――米国、ドイツ、英国をはじめ駐在経験は約15年に及びます。海外勤務を志望していたのでしょうか。

「全くそんなことはありません。私は日本で2年ほど経理部門を経験した後、米国の駐在員となりました。小さい所帯だったので経理のアシスタントという役割をこなしながら、営業リポートや報告書を書くといった仕事も任されました。海外での経験が自身のキャリアやグローバル企業のリーダー像を考えるきっかけになりました」

「米国では大学生の時から、自分の職業観を養い、ある程度の専門知識を持って会社に入ってきます。一方、日本の学生は勉強しているのか分からないような大学生活を過ごし、いきなり社会人になりますよね。企業も部署を次々と異動させ、人の能力をちゃんと生かそうとしていない」

――オリンパスでは、どのように変革しましたか。

「グローバル企業になると決めたので、国際的な企業と競争することを宿命付けられています。日本の古い慣習が残るなかで、海外で製品を販売しサービスを提供するやり方に持続性があるとは思えません。まず社員の能力をうまく引き出せると感じていたジョブ型人事制度を23年4月に導入しました」

「真のグローバル企業になるには社内の多様性を高め、色々な考え方を取り入れていく必要があります。ジョブ型人事や組織の多様性が企業価値を高めることにつながっていくと考えています」

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