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ESGを事業の中に

――竹内さんは会長兼ESGオフィサーに就任しました。具体的にどのようなことに取り組みますか。

「資本市場では数字に基づいた財務諸表だけではなく、非財務が重要という考え方が浸透してきました。企業はビジネス活動と、非ビジネス活動を明確に切り分けられないですよね。ESGは企業としてのパフォーマンスを最大化するために必要な行為です。ESGを独立した取り組みにするのではなく、普通の事業活動の中に完全に埋め込まないといけません。社員を含め、そうした活動にアップグレードしていくのが、オリンパスのこれからの戦略です」

――オーナー企業のように長い期間、社長として在籍できるわけではないなか、リーダーとして意識したことはありますか。

「ずっと社長として長くいたいという欲望もわかりますが、会社としてのフェーズや内容が変わってくる時、リーダーも一緒に変わるべきだという思いは強くあります。だから外国人を社長にしたというわけではないのですが、オリンパスは本当にグローバル企業に変わらなければいけない時期にきています」

「日本は人口が減り、高齢化が深刻になっています。将来どうしたいのか、どうなりたいのか考えることが絶対に必要です。日本では個人も組織も長期的な視点で考えることが下手だと感じています。これからのリーダーは長期的な将来像を考えていってほしいですね」

(大西綾)

◇  ◇  ◇

時代劇みて気分転換

テレビ番組はあまりみないが、みるなら時代劇。ケーブルテレビなどの「時代劇専門チャンネル」で鬼平犯科帳をみると、気分転換になる。絶対勝つからすっきりする上、白黒がつくところが現実と違うからこそ面白い。

子供のころから音楽が好きなこともあり、中学生の時に劇場で見た有名なミュージカル「サウンド・オブ・ミュージック」もよくみている。ブロードウエーでの観劇も含めて何度もみており、そのたびに感動している。

たけうち・やすお 1957年東京都生まれ。中央大学商学部を卒業後、オリンパスに入社。経理部に配属後、82年に米国へ1度目の駐在。日本に帰国し、93年に再び米国駐在。2009年、オリンパスの欧州統括会社の取締役就任。不正会計が発覚した後、11年に同社会長に就任。旧経営陣の退任後、オリンパスの立て直しに奔走する。海外での駐在は米欧など合わせて14年10カ月に。16年オリンパスの副社長、19年4月に社長兼最高経営責任者(CEO)。23年4月より現職。

リーダーを目指すあなたへ


自分はどうなりたいのかまずは目標を持ってください。将来の姿を描いて、毎年レビューをする。そして、日本での常識にとらわれず、違う文化を理解しようとしてみてください。
[日本経済新聞夕刊 2023年5月18付]

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