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「時計に革命」意気吹き込む

――商品化に向けてどう働きかけたのですか?

「試作機はサイズが大きかったのです。大きさゆえに消費電力がまず問題でした。機能が良くても時計としてふさわしいデザインでないと受け入れられません。GPSアンテナの消費電力を抑えつつ受信感度も高く、いかに小さいモジュール(部品)を作るか。それにかかっていました。製造部門の人たちもかなり苦労したみたいですし、私も現場に何回も足を運びました。とにかく時計の革命を起こそうという思いでした」

「製造を担うセイコーエプソンの草間三郎社長(当時)にも協力してもらい、現場とのコミュニケーションを取り持ってもらいました。私も現場の人たちと話すために、セイコーエプソンの塩尻事業所(長野県塩尻市)や上諏訪本社(同諏訪市)など、しょっちゅういろんな所へ行きました」

「最終的にリング状のアンテナを開発するなど、どうにか時計らしい美しさを表現しました。完成した時は現場の人たちと祝杯をあげました。やはり、ものづくりに関わっている人たちの心というのは大事です」

――時計を発売してどのように感じましたか。

「半世紀前に当社が出した、世界初のクオーツ時計のブランドが『アストロン』。歴史的な商品ですから、社内でも永久欠番のように扱われてきました。ですが、同じような革命をもう一度起こそう、という意味を込め、あえてこの名前を復活させました。2012年に発売してすぐシチズン時計など他社も追随しました。日本の時計の底力を世界に見せたぞ、とうれしかったことを覚えています」

「時計のブランド力では欧州勢にはかなわないですよ。仏LVMHグループとかスイスのリシュモンとか。持っているブランドの数も違うし、歴史も違います。日本はエレクトロニクスで勝つしかありませんでした」

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